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『南海トラフ地震』に備え超高層ビルの長周期地震対策を強化

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『南海トラフ地震』に備え超高層ビルの長周期地震対策を強化

1999年11月30日

『南海トラフ地震』に備え超高層ビルの長周期地震対策を強化

 国土交通省は、南海トラフ地震に伴う長周期地震動により、超高層ビルに被害が出る可能性が高いとして、太平洋側の大都市圏を中心とする11都府県を対策強化地域に指定すると関係自治体に通知した。2017年4月以降に申請する高さ60メートル超(おおむね20階以上)の新築物件について、1秒間の揺れ幅が最大で現行基準の2倍となる160センチの長周期地震動に耐えられる設計を義務付ける。

 ゆっくりとした大きな揺れの長周期地震動に備え、超高層ビルやタワーマンションの安全性を高める狙い。ただ、不動産業界などからは建設コストの増加につながるとの懸念も出ている。

 対策を強化するのは、東京地域(東京、埼玉、千葉、神奈川)、静岡地域(静岡、山梨、愛知)、中部地域(愛知、岐阜、三重)、大阪地域(大阪、兵庫)。愛知は2地域にまたがっている。マグニチュード9級の地震が起きた場合、超高層ビルが2〜3メートルの横揺れに見舞われると想定されている。

 強化地域で超高層ビルなどを新築する場合、南海トラフ地震の揺れを想定して設計。揺れ幅のほか、約60秒としていた揺れの継続時間を最長約500秒に厳しくする。家具の転倒や移動を防ぐ装置を設置することなども求める。

 既存のビルやマンションに関しては、自治体を通じて耐震補強や、家具の転倒防止策を取るよう促す。マンションを改修する場合、区分所有者の合意を得やすくするため、国が詳細な診断や改修設計費の30%強、工事費の10%強を補助する。

 対象地域の詳細な地図は国交省のホームページ(http://www.mlit.go.jp/common/001113880.pdf)で公表している。

 ▼長周期地震動 大規模地震の際に発生し、1往復する周期が長く、ゆっくりとした大きな揺れ。建物にも揺れやすい周期があり、双方の周期が一致すると共振して建物が大きく揺れる。震源から遠い場所まで伝わり、東日本大震災では震源から約770キロ離れた大阪の建物が一部損壊した。内閣府の推計によると、南海トラフでマグニチュード9級の地震が起きた場合、三大都市圏にある高さ60メートル超の最上階の揺れ幅は2〜3メートルに及び、大阪湾の埋め立て地では6メートルに達する。

日経新聞記事より抜粋

更新日: 2016-06-27 14:25:24